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Blog Detail 癖と歯並び
2021/09/17
口まわりの癖で歯並びが変わる?
ホワイト歯列矯正クリニック 院長の志賀です。
今回は口周りの癖が歯並びに影響を及ぼすことについてお話ししていきます。
歯並びに影響を与える癖とは一体どのようなものなのでしょうか。
吸指癖(きゅうしへき)
指を吸う癖=指しゃぶりのことです。
▼歯並びへの影響▼
お口に指を長い年月入れるのが癖となって残ってしまうと、下の写真のように骨格的に口が開いた状態になってしまいます。
▼いつ頃まで指しゃぶりを辞めさせれば良い?▼
乳幼児期の子は指しゃぶりをします。
しかし、それが3才以降まで続いていると骨格的に異常をきたし、上の写真のような歯並びになる場合があります。
歯並びの改善には、指しゃぶりの癖をなくすことと歯科矯正治療が必要です。
2~3才頃までに指しゃぶりを止めることができれば骨格に影響を及ぼすことはありません。
▼対応策▼
吸指癖について指摘されることはあっても、どのようにして止めれば良いのかを伝えることは困難です。
実際、私自身も経験として癖を指摘することはありますが、それについて明確な対応方法を指導していません。
明確な対応法がないからです。
ただし、以下のことが報告されています。
保護者が指しゃぶりについて抑制(止めさせよう)しても効果が薄い。
そこで、指への意識から別の方向に意識に切り替えさせることで指しゃぶりの時間を減らす。
例:おもちゃ、テレビや動画視聴、体を使ったスキンシップなどなど
とにかく指から意識を遠去けます。
物理的・精神的に止めさせようとするのは困難で、保護者の方が精神的に疲れてしまいます。
お子さんが指しゃぶりを始めたら「遊んで欲しい合図かな」と思って対応していただくと良いと思います。
積み木など、手を使った遊びを一緒にするのがオススメです。
▼おしゃぶり▼
おしゃぶりを1週間与えなかった場合、8割方の子ども達はその環境に適応して自然と止めます。
途中で与えてしまうとすぐに戻ってしまうので、保護者の方の鋼のメンタルが重要です。
②咬唇癖(こうしんへき)
唇を咬む癖=漢字の通り、唇を噛んでしまう癖のことです。
▼歯並びへの影響▼
唇を噛む癖が長期間続いていると、下の写真のように前歯が前方に傾いて出て歯並びに影響を及ぼします。
唇を噛む癖は、低年齢時に起こることが少なく、お話が出来る年齢(4才~5才くらいで)で始まります。
▼対応策▼
指摘をして自覚させることから始めてください。
癖を叱るのではなく意識させることが重要となります。
咬爪癖(こうそうへき)
爪を咬む癖=こちらも漢字が表す通り爪を噛む癖のことです。
▼歯並びへの影響▼
前歯が出っ歯になったり(開咬)、ガタガタになったり(叢生)歯の軸がズレたり位置がズレたりします。
爪を咬む癖は3歳頃から始まることがあります。
原因として言われているのは、精神的緊張です。
▼対応策▼
まずはどんな時に爪を咬んでいるのかを確認しましょう。
その時の環境から別の環境に切り替えてあげてください。
それ以外の対応策としては
・爪をこまめに切る
・爪噛み防止マニキュアを塗る
・手指保護キャップ(絆創膏でも可)で爪を覆う
・口や手を常に忙しくする(手を使った遊びをさせる、お絵かき・積み木など)
・それでも治らない場合はかかりつけの小児科医にご相談ください。
異常嚥下癖(いじょうえんげへき)
食べ物などを飲み込む時に上下の前歯の間から舌が突出することです。
▼歯並びへの影響▼
・前歯が前方に出てしまう
・歯並びに隙間が出来てしまう
▼原因▼
・吸指癖・咬唇癖によって生じた開咬による
・アデノイド・扁桃腺肥大などによる鼻咽頭疾患による
・乳児型の嚥下が残っている(丸呑み)
・子どもの歯(乳歯)が早期になくなってしまった
この癖には、保護者の方が認識することは非常に難しいので、歯並びが気になったらかかりつけの歯科医院にご相談することをお勧めします。
▼対応策▼
舌の使い方のトレーニングを行います。
舌も筋肉ですので、筋肉トレーニングだと思ってください。
日々のトレーニングで改善が期待できます。
このように様々な口周りの癖で歯並びは影響が出ます。
癖があるかも?と思ったら、かかりつけ歯科医師に相談しましょう。