ポーラスター矯正歯科・小児歯科たまプラーザ|症例・お知らせ・コラム一覧

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子どもの歯の虫歯と歯並び

子どもの歯の虫歯と歯並び

ブログ 2021/11/01

院長の志賀です。
さて今回は、子どもの歯(乳歯)と歯並びについてお話します。
「乳歯が虫歯になることは歯並びに影響するの?」と疑問にもたれるかもしれませんが、

結論をいうと…影響します。

歯の生え替わり

歯の生え替わり

ブログ 2021/11/01

ホワイト歯列矯正クリニック・たまプラーザ 院長の志賀です。
幼稚園・保育園の年中さん・年長さん。
こどもの歯(乳歯)が揺れてきて、お母さんやお父さん、先生たちに「歯が揺れてる~!」と言っている子がよくいますね。
なかにはまだ「揺れていない」と、頑張って自分で指で触って揺らしている子もいますね。

さて、一番最初に抜ける乳歯はどこでしょうか。
答えは下の前歯です。
抜ける時期の平均は5歳頃です。

外傷による影響

外傷による影響

ブログ 2021/11/01

ホワイト歯列矯正クリニック 院長の志賀です。

転んだ時のことを想像してみてください。
子どもは大人に比べて、手や足にケガをするだけでなく、顔、口、歯を強くぶつけることが多いです。

特に乳幼児期の子供の場合、歯をぶつけることが多いと感じている方も多くいらっしゃると思います。

今回はこどもの歯(乳歯)をぶつけたらどんな影響が出るのかについて、お話ししていきましょう。

小児歯科

小児歯科

ブログ 2021/03/22

■小児歯科専門医とは
https://www.tama-pla.oms.jp/blog/post-18/

■小児歯科専門医ならではの接し方
https://www.tama-pla.oms.jp/blog/post-19/

 

 

小児歯科医のアプローチ

小児歯科医のアプローチ

ブログ 2021/10/02

ホワイト歯列矯正クリニック 院長の志賀です。

「歯医者さん嫌だー!」
と言っているお子さんを歯科医院に連れて行くのは大変ですよね。
私が大学に勤めている時、保護者の方から何度か「来院するのがとても大変」というエピソードを聞きました。

大人でも敬遠する歯科医院は、子どもにはもっと怖くて嫌なところに違いありません。
保護者の方も歯科医院に行くのが嫌だったという思い出があるのではないでしょうか。

さて、そこで小児歯科医が子ども達へどのようにアプローチしているのかについてお話しいたします。

 


 

子ども達の精神的発育

Q:精神的発育と恐怖心は関連があるの?
A:あります。

小児歯科医は子どもの情動の分化に沿ってアプローチしていきます。

 


 

0~2歳頃

感情的発育
6か月:恐れ・嫌悪・怒りの感情
1歳:得意・愛情の感情
2歳:喜びの感情

言語的発育(言語発達が早い子もいます)
1歳:1語文
2歳:2語文

これらから考えられるのは、
『0~2歳の子にお話をして言い聞かせることは困難である』ということです。
恐れ・嫌悪は、必ず起きますので短時間で保護者に顔が見える状態で対応することが重要となってきます。

2~3歳児の恐れの対象=直接的な刺激
・突然の物音
・大きな騒音
・まぶしい光
・見慣れない物
・見慣れない場所

これ全部、歯科医院に当てはまるのでは!?
そうです。子ども達が歯科医院に恐怖を感じるのは、恐れの対象である要因がすべて歯科医院に当てはまるためなのです。

それでは一体どのように対応するのでしょうか。
処置をする場合は、とにかく『スピード命』です。
そして歯科医師と歯科衛生士の励ましの言葉です。
小児歯科の歯科医師は常に声かけを意識しています。
「頑張っているね、えらいね」
たくさん話しかけながら治療をしています。
とはいえ、恐いものに変わりはありません。

保護者の方に「診療が終わったら、頑張ったお子さんを沢山褒めてあげるように」とお願いしています。
ただし、おもちゃやお菓子をご褒美として与えないでください。
おもちゃは際限がなくなりますし、お菓子はむし歯になります。

先ほどお伝えしたように、1歳では得意・愛情の感情、2歳では喜びの感情が精神的に発育する時期です。
だから一番褒めるのが効果的なのです。

 


 

3~4歳頃

言語の発達が著しい時期です
術者に指示も聞くことが出来ます。
ただし、時間は短時間です。そのため励ましながらスピーディーに治療を進めていきます。

本人達にコミュニケーションをとりつつ「何をするのか、どんな物なのか」を体験してもらってから治療を行っていきます。
まずは、恐怖心を取り除くことから行うのです。
それでも、恐怖心が強くて処置が困難なこともあります。

 


 

5歳頃

想像力が増加する時期ですので、何をされるか分からないとさらに恐怖心が倍増します。
簡単にいうと
・お化け
・泥棒
・死
・病気
などが恐れの対象になります。

歯科治療は口の中の処置です。
そのため、自分では何をされているのかが見えないのです。
だから想像をします。

何をされるかわからない
⇒恐怖
⇒パニック
⇒治療困難
⇒病気になると思う
⇒パニック

こうなってしまうと治療どころではありません。

そうならないために本人に「何をするのか」「どんな物を使用するのか」を体験してもらいます。
治療時は鏡を持ってもらい実際に行われていることを直接見せてあげます。
それでも恐怖心が強い子は、モデリング法を用います。
モデリング法とは、上手に出来ている子の治療風景や処置の流れを実際に見てもらう方法です。

 


 

これらの対処方法行っても難しい場合もあります。
精神発達や個性によっても処置が困難なこともあります。
抑制治療・全身麻酔下での処置なども検討することがあります。

様々なアプローチ方法があり、対処方法は歯科医院や歯科医師によっても異なります。
何よりも大事なのは、患児の精神状態にあったアプローチの仕方が一番大事であるということです。

小児歯科専門医

小児歯科専門医

ブログ 2021/09/24

ホワイト歯列矯正クリニック 院長の志賀です。

 

今回は、小児歯科の専門医についてご説明いたします。

『“子ども”は“小さい大人”ではない』
これはフランスの哲学者ルソーが残した教育思想の言葉です。
医療の世界でも同様の事が言えます。

小児科と小児歯科は新生児から中学校3年生までのお子さんをケアする診療科です。
「診療科として存在しているという事は、何か特殊なことがあるの?」と疑問をもたれるかもしれません。

子どもと大人ではそもそもお口の中がまったく異なります。
子どもには子どもの歯(乳歯)があり、生え替わりがあり、顎の成長があります。
噛み合わせもまったく違います。
そのため、子どもの歯や全身に対しての基本的な手技や知識を大学や専門医療機関で技術と知識を習得した歯科医師が必要です。
その専門的な教育を受けた歯科医師が「小児歯科専門医」なのです。

小児歯科は子どもの口に関する事は全て出来る必要があります。
修得するには、大学病院の小児歯科や小児歯科学会認定施設で最低5年間の臨床経験を積まなければなりません。

私も様々な事柄について大学で勉強してきました。
お子さんだけでなく親御さんの気持ちも考えなければならず、新人時代にはとても苦労しました。
対応法については今もまだ勉強している最中です。

お子さんにとって何が一番良い方法なのかは、正解がありません。

私が新人の時に指導してくださった先生には「ベストではなくベターを選びなさい」と言われました。
「ベターって何?」と悩みましたが、最近になって「子どもに対して理想や完璧を追い求め過ぎることで、子どもに無理を強いてはいけないよ」という意味なのかなと考えるようになりました。

私が所属していた昭和大学小児歯科の教授からは、「治療は「いいかげんにやりなさい」⇒「良い加減にやりなさい』」言われてきました。
この「良い加減」が子どもの歯科治療には非常に難しいのだと常々感じています。
少子化に伴い保護者の考え方も多用化しており、小児歯科医もそれに対応していく必要があります。
歯科医師の治療に対する思い、そこにお子さんや親御さんの気持ちを含めて考えます。
このバランス感覚はとても難しい。
大人の歯(永久歯)に悪影響を及ぼさず、健康に過ごせるという結果を出すためにはとても重要です。

小児歯科の専門医を修得した時に教授から「専門医を修得したからと言って技量が上がる訳ではない。責任が生まれる」と言われました。
たしかに、専門医を修得しただけで技量が向上する訳でも知識が増加する訳でもありません。
歯科の分野で専門医を厚生労働省が認可しているのは口腔外科・小児歯科・歯周病科・歯科麻酔科・歯科放射線科の5つです。
小児歯科専門医になるということは責任が生まれるため、このようにブログを書くのも嘘や欺瞞情報を提供することは出来ません。
そのために常に「間違ったことを言っていないか?最新の知識なのか?」について精査し学び続けています。

全国で小児歯科専門医は1200名。
常に子ども達の口の中の健康を維持するための誇りを持って仕事に当たっています。

お子さんの口の中に関する疑問が生まれたら、かかりつけ医かお近くにいる小児歯科専門医の先生を受診しましょう。

なお、当院は、10月4日(月)より、小児歯科医療を行う予定です。
何かありましたらご相談ください。

癖と歯並び

癖と歯並び

ブログ 2021/09/17

ホワイト歯列矯正クリニック 院長の志賀です。
今回は口周りの癖が歯並びに影響を及ぼすことについてお話ししていきます。
歯並びに影響を与える癖とは一体どのようなものなのでしょうか。

 


 

吸指癖(きゅうしへき)
指を吸う癖=指しゃぶりのことです。

▼歯並びへの影響▼
お口に指を長い年月入れるのが癖となって残ってしまうと、下の写真のように骨格的に口が開いた状態になってしまいます。

▼いつ頃まで指しゃぶりを辞めさせれば良い?▼
乳幼児期の子は指しゃぶりをします。
しかし、それが3才以降まで続いていると骨格的に異常をきたし、上の写真のような歯並びになる場合があります。
歯並びの改善には、指しゃぶりの癖をなくすことと歯科矯正治療が必要です。
2~3才頃までに指しゃぶりを止めることができれば骨格に影響を及ぼすことはありません。

▼対応策▼
吸指癖について指摘されることはあっても、どのようにして止めれば良いのかを伝えることは困難です。
実際、私自身も経験として癖を指摘することはありますが、それについて明確な対応方法を指導していません。
明確な対応法がないからです。
ただし、以下のことが報告されています。

保護者が指しゃぶりについて抑制(止めさせよう)しても効果が薄い。
そこで、指への意識から別の方向に意識に切り替えさせることで指しゃぶりの時間を減らす。
例:おもちゃ、テレビや動画視聴、体を使ったスキンシップなどなど

とにかく指から意識を遠去けます。
物理的・精神的に止めさせようとするのは困難で、保護者の方が精神的に疲れてしまいます。
お子さんが指しゃぶりを始めたら「遊んで欲しい合図かな」と思って対応していただくと良いと思います。
積み木など、手を使った遊びを一緒にするのがオススメです。

▼おしゃぶり▼
おしゃぶりを1週間与えなかった場合、8割方の子ども達はその環境に適応して自然と止めます。
途中で与えてしまうとすぐに戻ってしまうので、保護者の方の鋼のメンタルが重要です。

 


 

②咬唇癖(こうしんへき)
唇を咬む癖=漢字の通り、唇を噛んでしまう癖のことです。

▼歯並びへの影響▼
唇を噛む癖が長期間続いていると、下の写真のように前歯が前方に傾いて出て歯並びに影響を及ぼします。
唇を噛む癖は、低年齢時に起こることが少なく、お話が出来る年齢(4才~5才くらいで)で始まります。

▼対応策▼
指摘をして自覚させることから始めてください。
癖を叱るのではなく意識させることが重要となります。

 


 

咬爪癖(こうそうへき)
爪を咬む癖=こちらも漢字が表す通り爪を噛む癖のことです。

▼歯並びへの影響▼
前歯が出っ歯になったり(開咬)、ガタガタになったり(叢生)歯の軸がズレたり位置がズレたりします。
爪を咬む癖は3歳頃から始まることがあります。
原因として言われているのは、精神的緊張です。

▼対応策▼
まずはどんな時に爪を咬んでいるのかを確認しましょう。
その時の環境から別の環境に切り替えてあげてください。
それ以外の対応策としては
・爪をこまめに切る
・爪噛み防止マニキュアを塗る
・手指保護キャップ(絆創膏でも可)で爪を覆う
・口や手を常に忙しくする(手を使った遊びをさせる、お絵かき・積み木など)
・それでも治らない場合はかかりつけの小児科医にご相談ください。

 


 

異常嚥下癖(いじょうえんげへき)
食べ物などを飲み込む時に上下の前歯の間から舌が突出することです。

▼歯並びへの影響▼
・前歯が前方に出てしまう
・歯並びに隙間が出来てしまう

▼原因▼
・吸指癖・咬唇癖によって生じた開咬による
・アデノイド・扁桃腺肥大などによる鼻咽頭疾患による
・乳児型の嚥下が残っている(丸呑み)
・子どもの歯(乳歯)が早期になくなってしまった

この癖には、保護者の方が認識することは非常に難しいので、歯並びが気になったらかかりつけの歯科医院にご相談することをお勧めします。

▼対応策▼
舌の使い方のトレーニングを行います。
舌も筋肉ですので、筋肉トレーニングだと思ってください。
日々のトレーニングで改善が期待できます。

 


 

このように様々な口周りの癖で歯並びは影響が出ます。
癖があるかも?と思ったら、かかりつけ歯科医師に相談しましょう。

歯科健診について

歯科健診について

ブログ 2021/08/27

ホワイト歯列矯正クリニック・たまプラーザ 院長の志賀です。

小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では、「子供をいつから歯医者さんに通わせたら良いのしら?」と迷われていることも多いのではないでしょうか。

多くの場合が1才6か月児の健診(地域によっては1才児健診)がお子さんと歯科との接点ができる最初の時です。
その時に先生や衛生士さんに「かかりつけの歯科医院をみつけておくと良いですよ」と言われると思います。

 


 

子どもの歯、どうやってケアするの?

歯が出てきたばかりの頃の磨き方
最初のうちは本数が少ないので歯ブラシで磨くのではなく、ガーゼなどで拭ってください。

歯ブラシを使うのは上下の前歯がそれぞれ4本ずつ計8本程度出てからで大丈夫です。

歯ブラシを使うようになったら
歯ブラシで喉を突いてしまう事故が多く発生しています!
歯ブラシを使って歯磨きをするようになっても、仕上げ磨き用の歯ブラシは絶対に本人には持たせないでください。
お子さんには乳幼児用の歯ブラシを持たせるようにしましょう。

仕上げ磨きは基本的には寝かせ磨きとなります。
お子さんの手を押さえているように見えますが、言い方としては『押さえる』ではなく『安全に磨くためにお子さんの手を避けてあげている』とした方が、保護者さまの気持ちも楽になると思います。
『押さえつけてまでしてでも磨く』というイメージではなく、お子さんのために『安全に、そして効率よく磨いてあげている』と考えてください。

 


 

歯科の受診はいつから?
1才6か月児健診受診後で良いと思います。
もちろん早めに受診して定期検診を受けるリズムを作っておくのも良いかもしれません。
また、お子さんが歯ブラシを使い始めた時に、使い方を習いに行かれるというのはいかがでしょうか。
歯ブラシの使い方について指導していただける歯科医院もあります。
各地方自治体で歯磨き指導の機会がありますので、そちらに参加するのもお勧めです。

参考:横浜市青葉区ニコニコピカピカ歯みがき教室

 


 

地域の歯科医院で指導してくれる所は?
各歯科医院で方針が異なるので一概に言えませんが、開業されている小児歯科専門医の先生が在籍する歯科医院を受診されると指導していただけると思います。
乳幼児の場合は、食育指導をしてくださる先生もいると思うので、食事形態や食べ方についても相談できると思います。

 


 

子どもの歯(乳歯)が出てきて、磨き方であったり、食べ方であったりの疑問が出た場合は小児歯科専門医に、もし近隣に小児歯科専門の歯科医院がなければ保護者の方が受診されているかかりつけ医に相談してみましょう。

上唇小帯の付着異常

上唇小帯の付着異常

ブログ 2021/08/21

ホワイト歯列矯正クリニック・たまプラーザ 院長の志賀です。

今回は上唇小帯の付着異常についてお話しいたします。
1歳6ヶ月児健診3歳児健診の時に指摘された方も多いと思います。

 


 

上唇小帯ってどこ?
上の真ん中の歯の上にあるスジみたいなもの、下図の黄色で囲った部分のことです。

基本的には誰にでもありますので、ご自身のお口の中を確認してみてください。
この“上唇小帯”というスジが太すぎたりしたり長すぎたりすると健診時に“上唇小帯付着異常”と言われることがあります。

 


 

太すぎたり長すぎたりするといけないの?
生活に支障がないことがほとんどですのでご安心下さい。
しかし、子どもの歯(乳歯)から大人の歯(永久歯)に生え替わる時期に若干困ることがあります。

上の前歯が生え替わる時、中切歯(前歯の真ん中の永久歯)は下図の様に八の字に出てきて真ん中に隙間が開いている状態になります。

上の前歯に隙間があると「歯並びが悪い」と思ってしまいますが、これは成長過程の一部です。
しばらくすると隣の側切歯(中切歯の隣の永久歯)が出てきて、それに押されて隙間が閉じます。
最初は隙間があるけれど、それが閉じることで正しい歯並びになるのです。
みにくいアヒルが美しい白鳥になる童話と同じですね。
そのためこの交換期は
ugly duckling stage(アグリーダッキングステージ)=みにくいアヒルの子の時代
と呼ばれています。

問題は、上図の赤い矢印の間に太すぎる上唇小帯が存在することで起きます。
八の字に生えている中切歯を、その後生えてくる側切歯がいくら押しても、上唇小帯が邪魔をして隙間を閉じることができなくなるのです。

開いたドアの隙間に足を置いた事を想像してください。
その時にドアは閉まりますか?
よほどの事がない限り閉まりませんよね。
その足を上唇小帯だと思ってください。
 



邪魔をしている上唇小帯はいつ頃除去すれば良い?
この処置をする際には歯科の麻酔(注射)を行いますので、お子さんにとっては恐怖の対象でしかありません。
そのため「永久歯が出てくる7才頃に切除しましょう」とお伝えしています。
それでも恐怖心が強いお子さんには、8歳頃(側切歯が出てくる時期)、それでも場合は9歳〜11歳頃(犬歯が出てくる時期)へとずらします。
犬歯が出てくる時期まで待っても問題はありませんが、なるべくなら7才頃に切除した方が良いと思います。

小児歯科について

 


 

切除したのに閉じない
上唇小帯を切除したにも関わらず前歯の隙間が閉じてこない場合は以下のような原因などが考えられます。
・余分な歯が骨の中に埋まっている(正中埋伏過剰歯)
・舌を出す、指しゃぶりをするなどの癖がある
・生まれつき上の側切歯がない(上顎側切歯の先天性欠如)
・上の即切歯の形態異常(矮小歯・円錐歯)
・上の側切歯の位置異常(上顎中切歯の著しい唇側転位あるいは上顎側切歯の口蓋側転位)

上唇小帯の影響ではない隙間が生じている場合は、歯列矯正で隙間を閉じる方法があります。
上唇小帯の状態、切除やタイミング、また矯正の必要性については、かかりつけの歯科医院で相談してみましょう。

小児歯科について

6歳臼歯について

6歳臼歯について

ブログ 2021/08/18

ホワイト歯列矯正クリニック・たまプラーザ 院長の志賀です。
今回は6歳臼歯についてお話ししていきます。
この歯、実は噛み合わせにとって非常に大事な歯なのです。

 


 

6才臼歯とは?
下記の図に示した赤いの部分から出てくる大人の歯(永久歯)のことです。

「えっ?大人の歯って子どもの歯(乳歯)と入れ替わって出てくるじゃないの?」と思われた方も多いかもしれません。
基本的には永久歯は乳歯と入れ替わって出てきます。
しかし、この6歳臼歯とその更に後ろに生える12歳臼歯、上下左右合計8本の永久歯は、乳歯と入れ替わりではなく乳歯の歯並びの後ろから生えてきます。
「まだ6歳なのに親知らずが生えてきた」と歯科医院を受診される患者さまもいらっしゃいますが、これは親知らずではなく6歳臼歯。
平均して6歳頃に生えてくるので6歳臼歯と呼ばれています。
そして12歳臼歯はその名の通り、平均して12歳頃に生えてきます。
6歳臼歯の正式名称は“第一大臼歯”、12歳臼歯の正式名称は“第二大臼歯”です。

小児歯科について

 


 

親知らずが出てくるのはいつ頃?
おおよそ18歳~25歳頃と言われています。親知らずの正式名称は“第三大臼歯”。“智歯(ちし)”と呼ばれることもあります。

なぜ“智歯”なのかというと、親知らずは英語でwisdom tooth(知恵の歯)。
『物事の分別がつく頃、知恵がつく頃に生えてくる歯』を意味しています。

それでは、親知らずの語源はどうでしょうか。
これにはいくつかの説があります。
1.昔の人は寿命が短かったので、親知らずが生えてくるころには親はすでに亡くなっているから。
2.親元を離れてから生え始める歯なので、親がこの歯が生え始めたのを知ることがないから。
3.乳歯が永久歯の親と考えてみた場合、親知らずは乳歯から生え替わる歯ではないので親知らずに対応している乳歯=親がないから。
3.については、第一大臼歯も第二大臼歯も当てはまってしまうので、有力な説ではなさそうですね。

さて、話を6歳臼歯に戻しましょう。

 


 

6歳臼歯が虫歯になりやすいと言われる原因
永久歯が生えてくるスピードについて考えてみたことはありますか?
「一定のスピードで出てくる」とイメージしている方が多いのではないでしょうか。
実は一定のスピードではなく、出て止まって出て止まって……を繰り返しながら少しずつ出てきます。
もちろんマリオみたいジャンプして、ある日突然咬む面まで一気に到達するなんてことはありません。じわじわとしか出てきません。
咬む面まで生え切るには時間がかかり、その間、乳歯の奥歯と6歳臼歯との段差が生じてしまいます。


段差があると、普通に歯ブラシを当てても、せっかく仕上げ磨きをしても、ブラシの毛先が歯に当たらず磨けていないことが多いのです。
歯ブラシが当たらず磨きにくい上に、段差に食べ物が溜まりやすいため虫歯菌が大量に集まってきて虫歯になりやすい環境が出来上がります。

 


 

どうやって磨けば良いの?
横から磨いてみましょう。
「え?横?」ってなりますよね。
下の画像を見てください。


このように横から歯ブラシ挿入して磨くと、乳歯との間に段差があっても、6歳臼歯1本をしっかり磨けます。
6歳臼歯が出てきた!と思ったら、ぜひ実践してみてください。

「頬が邪魔して横から磨けない」
確かに写真の模型のようにはいかないかもしれません。
その場合はタフトブラシで磨くことをオススメします。
タフトブラシは先端が尖っているので、1本の歯を集中して磨くのに特化しています。
普通の歯ブラシとは別に、こういった歯ブラシを用意して磨いていきましょう。


 


 

出てきたばかりの永久歯

出たての永久歯は幼若永久歯(ようじゃくえいきゅうし)と言います。
組織的構造は、有機質の含量が多く組織の結晶粒子が小さいので、成熟した永久歯と比べると接触面積が大きいことから化学反応が早いといわれています。
ちょっと複雑な表現ですね。
虫歯は虫歯菌が活動して排出した酸によって歯が溶かされた状態のこと。
我々が運動して汗をかくのと同様に、虫歯菌は活動すると酸を排出します。
幼若永久歯の表面を覆っているエナメル質はまだ成熟していません。
表面は粗造で汚れがつきやすい。
ツルツルな表面より粗造な表面の方が、酸に晒される表面積が大きい。
歯自体の強度も弱いので酸による刺激を受けやすくなるのです。
要するに幼若永久歯は成熟した永久歯と比べると虫歯菌が排出した酸に反応するスピードが速い=虫歯になるスピードが成熟した永久歯より速いということになります。
さらに奥歯の形態は溝が深くて汚れが溜まりやすいので要注意です。

小児歯科について

 


 

仕上げ磨きはいつまで必要?
6歳臼歯が生えてくる頃は、お父さんお母さんが油断しやすい時期でもあります。
幼稚園や保育園を卒園し、小学生に上がる時期なので、「なんでも自分で出来るようになろうね」と言って精神的な成長も促進します。
また、本人から「小学生になったから自分で出来る」と言ってくれる頼もしい子もいます。
しかし、やはり前述したように、6歳臼歯は磨きにくいのが現実です。
なので、仕上げ磨きはまだ継続してください。

仕上げ磨きは永久歯がすべて生え揃うまで継続して!と言いたいところですが、小学生の中・高学年になるとなかなか磨かせてもらえなくなります。
そこで、歯垢染めだし液を購入して、週に1回でもかまいません、ご自宅で時間がある時に染めだして磨かせてください。
磨けていない所や磨き方の癖で磨けていない所がはっきり分かります。

 


 

第一大臼歯である6歳臼歯は矯正を行う上でもかみ合わせの指標となる大事な歯です。
綺麗な噛み合わせで、より素敵な笑顔で、より健康であるためには、健康な歯を維持することがとても重要になります。

食生活習慣の乱れが虫歯の一番の原因です。
虫歯にならないための工夫が描かれたブログがありますので、ぜひ参考になさってください。

 

ポーラスター矯正歯科・小児歯科たまプラーザ

〒225-0002 神奈川県横浜市青葉区美しが丘2-15-2黒沼ビル1F

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