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Blog Detail 大人の前歯が真横を向いて出てこない
2023/12/31
大人の前歯が出てこない
子供の前歯が全然揺れてこないで来院された子がいました。
よくよく聞くと乳児の時に前歯を強くぶつけて子供の歯の治療をした事があると言うではありませんか。
子供の時の外傷の記憶なんて忙しい子育ての間には沢山経験されている保護者の方は多くいらっしゃると思います。
子供の歯の外傷は、大人の歯(永久歯)へ影響が出るのは、忘れた頃(7歳〜9歳頃)に問題と顕著に表れます。
乳児期(1〜2歳)頃の事なので、かるく4〜6年は経過しているので忘れてしまっている方も多くいらっしゃると思います。
血が出てないから大丈夫と言ったり、少しぶつけただけで揺れていないから大丈夫と思われていませんか。
子供の時の外傷の影響は以下のものがあります。
①大人の歯が出てこない
②大人の歯の根が成長できない
③大人の歯の根が曲がってしまう
概ね1歳〜3歳頃に歯を強くぶつけた場合に起こります。
理由としては、身長に対して、頭の大きさが大人と違い大きい事と歩行が熟達していないため運動機能の発達過程であるため外傷を引き起こしやすい状態となっております。
どんな外傷であっても永久歯への影響は、大人の歯が出てきてはじめてわかる事なので、定期的なレントゲン写真を撮影する事で経過をしっかりとみる事が大切になります。
概ね1年毎に撮影し、大人の歯が順調に出てきているのかを確認する必要があります。
そこで、先ほどの子ですが、外傷により子供の歯の神経への治療を行っておりました。それ自体は特におかしな事でもないのですが、神経の治療をした際には、人工物を根の中に入れます。もちろん吸収性の材料を入れ込むのですが、それでも吸収しない事があります。
その場合は、大人の歯が横によける事があります。
避けた場合は、歯が出てこれません。
発見が遅かったりした場合は、矯正治療で大人の歯を牽引して引っ張り出さなければなりません。
ただ、発見がはやい場合は、大人の歯の周囲の邪魔な組織(骨や肉芽)を除去するだけで大人の歯が出てくる事があります。
私、自身はまだ昭和大学に籍を残ししていただいているので、外来で行えそうにない処置に関しては、執刀に関しては私の方で全身麻酔下で処置を行います。
開窓術・牽引術に関しては、当院ですべて対応させて頂きます。
本当の外科的な処置に関しては、口腔外科専門医の先生にご依頼する事もありますが、小児に関わる外科的な処置に関しては、私の方で対応させていただいております。
なんなりとご質問いただけましたら幸いです。